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 黙っていられない!


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space2004.3.23space
spaceイラク問題理解のために−変化するイラク国内情勢−space
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私は、イラクの、イラク人による平和的復興の実現や、イラク現地で自衛隊が安全に活動を遂行し、無事に帰国できるようにとの思い、更には日本の国際貢献のあり方を、今のアメリカ追従に偏向したものから、国連中心の国際貢献への関与という方向に向けたいとの思いから、国会のイラクテロ特別委員会で質疑をし、日本政府の姿勢を正していく活動に取り組んでいます。

ここに記すイラク情勢についての私の分析は、皆様に、イラク問題、ひいては日本の国際貢献のあり方を考えていただくに当たって、イラク情勢の基礎的部分を理解していただく上での参考情報になればとの思いから、記したものです。幾ばくかもでも、皆様のイラク理解のお役にたてればと思います。どうぞご一読ください。


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前回1月30日の初質問以降、イラクを巡る情勢は刻々と変化してきました。
1月31日のイラクテロ特別委員会での、自民党の強行採決を経て、2月末には自衛隊の本隊がイラク入りし、3月21日には自衛隊本隊の第三陣もイラク入りしました。この間、イラク国内では爆弾テロ等が、これまで以上に頻発しています。

3月2日のシーア派の祭「アシューラ」を狙った爆弾テロは、シーア派の信徒200名近くが犠牲になるという大惨事でした。
このテロは、これまでのテロとはまた違ったねらいを持ったものです。
イラク国民の6割以上を占めるシーア派の祭を狙った爆弾テロは、今後、イラクの宗教対立に火を付けかねないものです。

昨年5月のアメリカによる戦争終結宣言以降の、イラクにおける数々のテロや爆弾攻撃などの惨事は、時期によって標的を変えてきているものと見られます。

昨年の暮れまでは、主にアメリカの占領に対する、旧イラク政府軍の残党らによると見られる、対米軍テロ攻撃であり、それはイラク北部のスンニトライアングル周辺を中心として、アメリカ兵を標的にしたものでした。
こうした反米軍のテロ攻撃は、11月からの、米軍が旧政府軍勢力の壊滅を狙って実施した、大規模な掃討作戦が功を奏し、年明けからは減りだしました。


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変わって今年に入って増えたのが、イラク人警察官らを狙った爆弾攻撃です。旧政府軍を支持するグループに、海外からのイスラムテロ組織も加わったと見られるテロ攻撃です。テロの起こる範囲が拡がると同時に、イラク人を狙ったテロが急増したことで、イラク国内の治安情勢は一層、悪化してきました。
そして先に述べた、3月2日のシーア派の祭に集う民間人を標的にした無差別テロが起こりました。

この事件は、日本の行事にたとえれば、正月の三が日に、伊勢神宮のような歴史ある神社に集う参拝客の列で、突然に爆弾テロが起きたようなものです。シーア派の信徒にとっては、最も神聖なる行事の日に起きたテロ事件でした。

このテロが誰によって引き起こされたのか、その犯人像はまだ特定されていませんが、それが誰にせよ、国民の6割以上を占めるシーア派住民の間に混乱を来たしています。この事件のもたらすものは私たちが日本で想像する以上のものだ言えます。シーア派最大の祭を狙ったこのテロ事件は、今後、シーア派住民とそれ以外のスンニ派など他の宗派、宗教を信じる住民との相互間に疑心暗鬼を生み、亀裂さえも生じさせかねないものとも言えます。


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この事件の背景には、前日の3月1日にイラク統治評議会が合意に達した、イラクの暫定憲法といえる、「イラク基本法」の内容があるものとみられています。このイラク基本法は、6月に、現在イラクを統治しているCPA占領軍から、イラク暫定政府に、権限が委譲される時の暫定憲法となるもので、イラクの今後を決める大方針が示されています。

この基本には注視すべき点がいくつかあります。
中でも、イスラム教を国教として扱っているものの、立法の唯一の源とはせずに、源のひとつと規定している点です。
また、憲法の制定にあたって、北部のクルド人勢力の反対があった場合には、憲法の制定は否決される、と少数民族にも配慮している点などです。

こうした内容のイラク基本法ですが、この合意に関してはシーア派、スンニ派というイスラム教の二大宗派、双方にとって不満の残るものでした。
シーア派にすれば、イスラム教を唯一の絶対なる立法の源と規定されなかった点は、大きな不満でした。

またスンニ派は、そのことに加えて、今後のイラクの政権作りがシーア派主体で進められて行くことへの不満が募っていました。
いずれにしても今、イラクを統治しているアメリカなど占領軍が主体となって起草された基本法を巡って、イラク国民全体に不満が拡がる可能性を秘めています。

こうした状況に、国外のアルカイダなどのテロ勢力も混じり込み、イラクの国内情勢、特に治安は沈静化どころか悪化の一途を辿っています。
自衛隊の駐留するイラク南部のサマワも例外ではありません。サマワはイラクにおいてはクウェートに比較的近く、治安もかつては安定していた地域でしたが、今年に入って住民による反米などのデモが相次いで起こるようになっています。

また、市内に迫撃砲が打ち込まれたり、爆薬が仕掛けられようとしたりと、治安は政府が発表しているように、安定していると安閑としていられるような状況ではありません。
このような状況の中で、日本政府が言うところの、人道復興支援に向けた自衛隊の派遣は進められてきています。


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イラクの国内情勢が、単なる反フセイン、フセインからの解放、そして反米軍といった観点だけから捉えられていた時期は過ぎました。
今やイラクは国内に内在する地域格差や少数民族の問題、シーア派とスンニ派との宗派の違いによる対立、更には外国からのテロ組織の侵入と、情勢を左右する、イラク固有の内在的要素がきわめて複雑に入り乱れ出しています。
このような状況の今こそ、私たちは既成事実に流されることなく、イラクの実情を冷静に把握して、国連中心の復興活動の実現に向けて声をあげていかなければなりません。

私はこうした情勢分析、認識の上にたち3月11日に二回目のイラクテロ特別委員会で質問に立ちました。
ポイントは、宗教対立などの要素が表面化したイラクの情勢を日本政府がどう捉えているのか、そして、そうした中で活動する自衛隊の実態などについて政府を追及しました。詳しくは別項に質問についてのリポートを掲載します。


  *第2回質問についてのリポートはこちらから

  *質問会議録はこちらから



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space衆議院議員 岡島一正  


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