 | 2005.2.26 |  |
 | 「子供を叱れない大人たちへ」 〜どう、子供と向き合うか〜 講師:落語家 桂才賀師匠 |  |
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 | プロフィール |  |
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昭和44年
昭和47年 昭和53年 昭和55年
昭和60年 | 桂文治師匠に「自衛隊を勤めあげたら弟子にする」と言われ海上自衛隊入隊 任期満了後、文治師匠に入門 文治師匠他界により古今亭志ん朝に入門 日本テレビ「笑点」のレギュラー (8年間・当時は古今亭朝次) 真打ち昇進を機に7代目桂才賀を襲名
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 | 現在はフリーとなり寄席を中心に活動、法務省少年院篤志面接委員 著作『子供を叱れない大人たちへ-少年院の子供たちから親・教師へのメッセージ-』
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噺(はなし)家ではなく、法務省少年院面接委員としての話。 保護司は、犯罪を犯した人の社会復帰の手助けをすることを、皆さん知っているだろうが、面接委員のことは、知らない。 保護司は全国で5万人あまりいるが、面接委員は2000人もいない。 大きな違いは、保護司は自宅で待っていて相談に乗るが、面接委員は塀の中に通って面接すること。
面接委員になったのは、家内が沖縄出身で、沖縄に一緒に里帰りしていたのがきっかけ。毎年、1週間くらい沖縄に帰っているが、だんだん子供が大きくなると、ついてこなくなる。家内は、友達と毎日遊んでいるが、私は暇なので、老人ホームに慰問に行こうと考えた。 県庁に相談したら、老人ホームを回るついでに、少年院にもと頼まれた。 そこで話をした後、院長から「こういった施設は日本全国にある。きょうの気持ちを忘れず続けてください」と言われた。
二年経って、ラジオの収録で、北海道に呼ばれた時、思い立って少年院に電話したら、沖縄にいた院長が転勤で、来ていた。 それから一年半後、神奈川の少年院で又、転勤してきた院長と三度目の出会いをした。金にもならなくて、交通費も自腹でやっている変わったヤツがいる、と言うことで、この院長から「保護司とは違って、塀の中に通う面接委員というのがあるがやってくれないか」ということになった。
「偉い先生たちも、ウチの連中を、あんないい顔にさせることは出来ないが、君は5分でやってのけた。少年たちは心に鎧を着ているが、その鎧を取ってやることが我々の一番の仕事だが、なかなか出来ない。沖縄で、気持ちを忘れずに続けてくれと頼んだが、きっちりと続けてくれている。我々の手助けをしてくれないか。」ということで、それが10年くらい前。
面接委員は全国に2千人弱いて、刑務所、拘置所、少年院を回っている。 一年余り前から、私の活動がテレビラジオで取り上げられるようになって、去年1年間で74回、講演に呼ばれた。 そのうち18回が教職員研修で、聞いているのは全部先生。私の著書「子供を叱れない大人たちへ」の印税は「犯罪被害者支援センター」に寄付されるようになっている。
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子供を非行化させる10箇条、小田原の少年院の次長さんが作った。 もちろん逆説。
1. 幼い時から放りっぱなしにしましょう
2. 欲しいと言ったら何でも買い与えましょう
3. 子供の間違いや失敗は理由を問わずしかりとばす
4. 子供がどこで何をしようが、遊ぼうが、気に留めてはいけない
5. 兄弟やよその子と比較して、お前は馬鹿だ、誰々を見習えを連発する
6. 忙しいのに食卓の団らんなど無駄
7. 子供がよいことや努力してもほめてはいけない
8. 子供の前では夫婦の意見を一致させてはいけない、とくに父親は難しい問題が出てきたら家を
出ましょう
9. お金こそ人生の全てだと身をもって教え込みましょう
10.子供の前で常に法律、学校、警察の悪口を言い、社会の決まりや公共機関への敵意を植え付けましょう。
以上10箇条。全て忘れたとしても、次のことに進むならば、あなたのかわいいお子さんは少年院へと進むでしょう。
いつも夫婦仲悪く暮らし、出来れば不貞を働き、大人のエゴをむき出しに暮らしましょう。さすればかわいいお子さんは、少年院へと向かうでしょう。こんなことをやって20年です。
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少年院の面接委員は何をするか、カウンセリングです。 少年と一時間ほど二人っきりで、立会人の教官がいると本音をしゃべりませんからね。だいたい一日二人。月に二日くらい。
茨城の牛久にある茨城農芸学院と神奈川の久里浜にある久里浜少年院の二つが私の担当だが、久里浜少年院は実は日本一の少年院。少年院の東大といわれている。ちょっとやそっとの悪ガキではとても入れない。茨城農芸学院は高校生レベル。大学レベルが千葉にある八街少年院。そして久里浜少年院が大学院レベル。久里浜少年院の少年といっても半分が暴力団。チンピラではありません。日本一の少年院というのが良くおわかりいただけたと思います。 この連中の半分の半分が親です。子供がいるんです。当然、中で成人式を迎えるヤツが50パーセント。そんな所へ毎月行く。
さて私の友達の一人で、当時、栃木県の足利警察署の課長をしていて、同じ年でウマが合うのが「参考になるのを作った」と言って送ってきた。それが子供たちの親や教師に対する憤懣をぶつけた川柳集。「現代青少年気質川柳集足利編」
勉強のやる気が失せる母の声 勉強中顔出す父はただのじゃま 叱る時一言言わせて私に 訳聞かず頭ごなしに叱るなり 片づけなさいと言うけれど自分のものも片づけろ 勉強せい、昔はあんたも言われたろう 世間体、事件きっかけすぐばれる
先生方に対するのが多かったのにも驚かされた。いかに子供たちが先生に不満を持っているかですな。 私が気に入っているのが次の川柳 「この人は向いてないのに教育者」 この川柳集で、子供たちに気に入ったのに投票してもらったら、断然トップだったのが 「たまにはヨ 叱ってみろヨ 大人たち」だった。
叱っているよ、とおっしゃる方もいるかもしれませんが、叱っていません。怒っているんです。今の親は、先生は、警察官は、叱っていない。怒っているんだ。叱るも怒るも一緒じゃないかと言うだろうが、とんでもない。全然レベルが違うんです。怒るなんてことはね、経験も教育もない人間でも、出来るんです。感情をぶつけているだけなんです。炭練・炭でさえ、おこるんです。怒るなんてそんなレベルなんです。
叱るというのは、今日、帰って辞書を引いてみてください。 「過ちを正してやること」と出ている。カッカしてたら出来ない行為。怒りを抑えないと、過ちを正してやることなんて出来ない。怒ると叱るでは、全然レベルが違う。 殆どの親は怒ってはいるけど叱っていない。先生も然り。だから子供たちも訴えているんです。「たまにはヨ 叱ってみろヨ 大人たち」 怒ってばっかりじゃん。自分のご都合主義じゃん。たまには叱ってよ。こういうことなんですな。
私の本には具体的な、なんで犯罪起こしたのか、親たちはどういう親なのか、書いてありますんでとっても分かりやすい。教育学の先生が出している本なんて、何がなんだか判らない言葉が並んでいる。彼らは現場を知らない。少年院なんか知らない。少年院なんか知る必要はないんですが、少年院に行っちゃった子も、行かなかった子も紙一重なんです。 少年院には学校の先生の子供、警察官の子供、医者の子供、そういった子が、必ず一人は入っている。医者だろうが、警察官だろうが、先生だろうが、親ですからね。
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ここまでは、足利の学校に通っている普通の子たちが書いた川柳ですが、これから紹介するのは違う。少年院の子供たちが書いたもの。 初等、中等の少年院は、平成4年から「少年院」とは呼んでいない。○○学園、○○学院等々。少年院と出ている所は別格と言うことです。特別少年院。初等、中等を優秀な成績で出ていないと入れないのが特別少年院なんです。
少年院にはいると、まず「単独室」を与えてもらいます。独房のことでございます。みなさんは独房の経験がないということなので、独房にいる気持ちになっていただくために、演出をこらします。
(BGM、明かりを落とす)単独室で、通常は10日間暮らす。親や先生や、何よりも被害者のことを、面々と書いてもらう。そこで書かれた彼らの本音。 良く書こうが悪く書こうがかまわない。どういう先生だったかな、どういう親だったのか、我々は知る必要がある。それによって指導が変わってくるから。ぜひ本音を書いてください、そういうこと。
大変な重大な犯罪を犯したヤツらですが、必ず初日の夜にはみんな泣きが入ります。涙、流すんです。 朝、教官が食事を持っていくと、みんな目を真っ赤にしています。しょせんはガキなんです。初めて独房に放り込まれて、不自由というものを、孤独というものを初めて経験するんです。 自殺の心配がありますんで、24時間監視カメラがつき、15分ごとに教官が見回りにやってきます。真夜中もです。そんな所で朝を迎えて彼らが綴ったものを紹介します。
うれしかった父の一言。 「お前は私の大切な息子だよ。」 「裁判官、息子がぐれたのは私の責任なんです。私が悪かったんです。」
悲しかった父の一言。 「お前の籍はウチから外すよ。出て行け。」 「泥ボーするようなヤツは私の子供じゃないよ。ねー母さん。」 「何しに帰ってきた」
父に言いたい一言。 「父さん、僕の悪口母さんに言わないでください。母さんが悲しむから。」この父親は義理の父親。 「父さん、前みたいにさ、思い切り叱ってくれよ。」 「僕らの前ではけんかしないでください。特に妹の前ではけんかしないでやってください。」
うれしかった母の一言。 「頑張りなさい。何でも良いから頑張りなさい、無理をしないでね。」
悲しかった母の一言。 「お金やるからさ、出てって。そのほうが母さん長生きできるよ。」 「お前なんか生むんじゃなかった。」 「父さんとけんかすると最後に言ってたね。あんたどっちについて行くの。」
母に言いたい一言。 「照れくさいけど言ってみたい。母さん、大好きです。」 「離婚してしまった母さん。僕のたった一人の母さん。今は幸せですか。」 「面会の時の作り笑顔。帰ってゆく時の寂しそうな背中に、いつも心で叫んでる。病気だけにはなるなよ。」
うれしかった先生の一言。 「よく来たな。明日も来るんだぞ。」 「お前サッカーうまいじゃないか。僕はヒーローになった気がした。」
彼らはこんなに親を、先生を欲しているんですね。 少年院の独居房に入って初めて、その気持ちになるのはちょっと寂しい。もっと早く、その気持ちなってほしかった、なれたと思うんですが、少年院に行くたびに、彼らと会うたびに怒りがこみ上げてくる。 こいつらの親は何をしていたんだろう、その時に。 先生は何をしていたんだろう。
いきなり少年院に来る子はいない。幼稚園のかわいい時もあったんだ。中学校の部活で頑張っていた時もあったんです。万引きから強盗殺人に行くんですよ。なんで万引きがいきなり強盗殺人になるんだ、飛躍のしすぎとおっしゃる人もいますが、 「おい、お前ちょっと見張ってろよ。見張りだけで良いからよ。もうお前仲間だよ。一回見張りやったんだから。このコンビニ襲え。」こうなる訳です。だから万引きが強盗殺人に行くんです。
万引きの時に、親が呼ばれます。スーパー、或いはデパートの保安室に。 少年院に来てしまった連中の、初期のまだ万引きの時の対処。100パーセント、親が入ってきた時にどう言うか。 警備員に対して? 違うんです。子供にまず言うんです。入ってきて、「あんた、何でこんな所にいるの。塾にも行かないで。」これが第一声なんです。
まず親として、最初に発する言葉は何ですかね? 「警備員さん、店長さん、どうもすいませんでした」っていう一言が、最初ではないんですか。 ところが、そのバカ母親はそういう挨拶が出来ないんです。「あんた何こんな所で遊んで。塾行かないで」「で、いくらなんですか、いくら払えばいいんです?」 すぐそれです。バカ母親なんです。バカ母親は全国にいる。バカ教師も全国にいる。 ちなみに出会い系サイトを利用して淫行をした教師が逮捕されたベスト3は、一位長野県、二位広島県、三位富山県。この三県に共通しているのは、教育県を謳っていること。ということは、教職員に対して、大変な手枷足枷がかかっている。はじけてしまうんですな。千葉は教育県にしなくてよかったですな。
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最後のコーナーになりますが、裁判長にもいろんな人がいるが、この裁判長はずば抜けて変わっている。 東京の八王子で、中学時代の悪ガキ4人組が、彼らの言うところの「オヤジ狩り」を始めたんですね。 オヤジ狩りとか援助交際とか言うのは、連中が罪を軽減する、気持ちを楽にするためにこしらえた言葉なんですね。造語といいます。ですから刑事訴訟法にはどこにも出ていない。 売春、強盗とはっきり言ってください。被害者が亡くなったら、強盗殺人だ。 援交とかオヤジ狩りとか、絶対に使わないでください。売春、強盗と言い直してください。
そして、この4人の悪ガキは、高校・専門学校に行ったんですけど、ひと月も経たないでやめてしまった。いわゆるフリーターというご身分になり、夏休みに4人は会いました。神社の境内で「つまんねえな、カネねえな」「おい、いいターゲットが歩いてくるじゃねえか」 サラリーマンのお父さん、幼稚園の子供へのおみやげを持って、神社の境内にさしかかりました。そしてこの4人の連中にボコボコにされまして、財布、時計などを強奪されました。 このお父さんは二日後、病院のベッドで息を引き取りました。
二人目の犠牲者、いまだに寝たきりでございます。植物人間状態ですね。 そして三人目の犠牲者の方は即死だったそうです。 四人目の犠牲者の方は右目を失明されてしまいました。
これは彼ら4人が合同でやった犯罪ですが、個々にまた、それぞれが別のものをやっていまして、ご案内でしょうが、あまりにも内容がひどいと、家庭裁判所での裁きでなくなる。大人と同じ裁きになる。書類が検察庁に逆に戻るので、逆送という言い方をしています。 この扱いになると15才だろうが16才だろうが大人と同じ。刑事罰が科されます。懲役何年となる。刑務所に行くんです。もちろん15、16をいきなり刑務所にやるとえらいことになりますから、18、9になるまで少年院に置いて、それから刑務所に移動するわけです。
当然、彼らは逆送ですから、大人と同じ普通の裁判所で裁かれることになった。それが変わった裁判長だった。その時の模様をダイジェスト版でやります。
「被告人4名前に出なさい。これから君たちの判決の言い渡しになりますが、その前に裁判長の私から2、3言っておきたいことがあります。 君たちの年齢、16、7だが、二十歳になっていたら4人とも死刑だ。君たちは年齢が若いと言うことで生きることを許されましたがね。これからまず、少年院に行ってもらう。それから数年先には刑務所に移ることになるんだろうが、社会に戻れた時、やってもらいたいことがあります。
一つは君たちの手によって命を無くされた方のお墓参りに行ってください。
もう一つ、寝たきりの方がいます。その方のお見舞いに行ってください。
いま一つは、いつの日か社会に戻れたら当然、まじめに働いてもらわなければなりませんが、働いて得た月給の中から買ってもらいたいものがあります。 それは、さだまさしという方の『償い』という曲があります。それを朝に夕に寝る前に、聴き続けて欲しい。生涯聴き続けて欲しい。償いという曲です。それでは判決の言い渡しをします。」とこうなったんです。
元々この曲は、死亡事故を起こして千葉県市原市にあります交通刑務所に入っていた、27才の青年が題材。一年ほどで社会復帰がかないまして、彼は一生懸命働いたんですね。 そして安い給料から半分も、毎月毎月未亡人に送り続けるんですが、毎月毎月突っ返されてくるんです。 それでも歳月というものは人の気持ちを変えるんでしょうか、7年経ったある日のことですね、手つかずの現金封筒と一緒に、未亡人の方の手紙が寄せられていたんですね。手紙の内容は今、ここで曲で聴いていただきたいと思います。
(音楽:「月末になるとゆうちゃんは、薄い給料袋の封を切り、必ず横町の角にある郵便局に飛び込んでゆくのだった。仲間はそんな彼を見て、貯金が趣味のしみったれたヤツだと、飲んだ勢いであざ笑ってもゆうちゃんはニコニコ笑うばかり。僕だけが知っているのだ、彼はここに来る前にたった一度だけ悲しい過ちを犯してしまったのだ。」というフレーズで始まるさだまさしのもの悲しい旋律が流れると、観衆はしんみりと聞き入りました。 そして未亡人からの手紙 「あなたの優しい気持ちはとてもよく分かりました。だから送金はもうやめてください。あなたの文字を見るたびに、主人を思い出してつらいのです。あなたの気持ちは分かるけど、それより、どうかもうあなた自身の人生を元に戻してあげて欲しい。」曲の最後の歌詞「人間て悲しいね。だってみんな優しい。それが傷つけ合ってかばい合って。」が流れると会場では多くの人が涙ぐむ姿が見られました。)
この曲を何で裁判長が4人に買えといったかと言いますと、交通事故で亡くなった方も、被害者の遺族は、車による殺人と思っています。ですから裁判長は彼らにこの曲を聴き続けろと言ったんでございます。
この裁判長、今どうしているかといいますと、実は裁判長やめてしまいました。20才だったら死刑だなどと言う過激な方ですからね、辞めちゃいました。どこに行ったかというと東京大学の法学部の教授になられました。地方裁判所の裁判長くらいで、東大に教授で迎えられることは、まずないんですが、世の中見捨てたものじゃないと言うことですね。
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少年院にきた子たちの共通点がございます。 一つは箸が使えません。16、7なのにですよ、親がきちんと仕込んでないと言うことです。もういくら言ってもこぼす、服を汚すからめんどくさい、もうスプーンでいいよ、と言ってずっとスプーンにさせてたんですね。 靴を並べるということも、教えていないんですね。親がだらしないわけですな。
もう一つ共通点。少年院にきた子の家庭には仏壇がないんです。あっても閉まったままです。半年前のカラカラのお花。仏壇の扉を開けるとゴキブリが腹だして寝ているんですな。何でそんなことまで知っているの。私が他人の家にあがったわけではない。家庭裁判所の調査官の連中なんかが、そういった情報を流してくるわけです。とにかくお父さんも、お母さんも、学校の先生も、彼らに「お前なんか死ね」と言っています。人の命を軽んじることを、親が、先生が、言ってるんです。
わたしの講演は、幼稚園児を育てている親たちが聞かないと、手遅れなんです。全国の少年院に行きますと、面会を終わって帰ってゆく母親。小さく向こうまで行って、見送っていたどこの法務教官も言うんです。「あーあ、あの親も入れたいな。」親は入れないんです、二十歳過ぎてますから。
とにかく彼らたちは共通したことを言う。女の子でも男の子でも。 「あの時、父親が死ぬ気で止めてくれていたら。母親が死ぬ気で叱っててくれたら。私はこんなとこ来てません。」同じことを言う。 少年院は国家運営、お役所ですから、土日祝日には面会できません。平日にしか面会できない。ですから子供が少年院に入りますと、仕事を休んで面会に行かないといけない。
もう一つ、分かりやすく犯罪者を何故作ってはいけないのか。一人の犯罪者を出しますと、その人間に対して、月に20万円、税金が使われます。他人事ではなくなったでしょ。皆さんの税金が犯罪者のために使われるんです。 どんな犯罪少年にも裁判を受ける権利がある。当然、お金のない家庭ですから私選弁護人は使えない。国選弁護人の費用は誰が出しているか、税金です。拘置所にいる間も毎月20万円。刑務所になるともうちょっと安くなる。作業してますから。国費の方に入りますから。刑務所の場合、月に12万円。少年院や拘置所は月に20万円かかる。
ですから犯罪者を作らない、犯罪を犯す前に、皆さんが食い止めるられることがあるんです。万引きを、皆さんが止められる方法がある。 「あんた、そんなことしちゃ駄目よ。」なんて言ったら、「うるせいなババあ。ぶっ殺すぞ。」といわれてしまうから。 そうじゃない。万引きをやりそうになったら、違う商品通路に行って姿を見せずに、「ああ、お巡りさんしばらく。」と言ってください。警察官がいなくていいんです。そこで万引きを食い止めることが出来るんです。誰にでも出来るんです。
とにかく万引きくらいと言いますが、万引きが強盗殺人まで行くのは、今とっても早いんです。是非とも早く、幼稚園児を育てているバカ親に、話を聞かせる機会を作ってください岡島先生。
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講演に出てきた桂才賀師匠の著作 『子供を叱れない大人たちへ-少年院の子供たちから親・教師へのメッセージ-』(実務教育出版)
師匠がおよそ1000回、少年院に通ってカウンセリングを続けた経験を元に書いた本です。印税は「犯罪被害者支援センター」に寄付されます。
ご購入は一般の書店で1470円。
出版元の「実務教育出版」に直接注文すると1200円ですが、送料が300円かかります。
TEL. 03−3227−2215 FAX. 03−5330−7497
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