 |  | 第159回国会 衆議院 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会 会議録 (2004年3月11日) |  |
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 | 委員長代理 | 岡島一正君。
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 | 岡 島 | 私は、民主党の岡島一正でございます。 前回、1月30日の質問以来の二度目の質問をさせていただきます。
前回の質問では、イラク現地での外務省、防衛庁などの情報管理、情報の収集や本部への伝達などについての、日本でのいわゆる縦割り行政そのままに、情報管理が一元化されていないというような問題についての指摘をしました。また、マスコミに対しての現地での情報開示、それをきちんと行ってこそ、日本国民がイラクの事態を把握して、イラク問題を考える、判断材料を得られる唯一の手段だ、大きな手段だということを申し上げたと思っております。
そんな中で、この一カ月の間にイラクの問題というのは、自衛隊の本隊の主力部隊ももう既に現地で活動を始めているなど、明らかにイラクに関する問題が、まさにイラク現地そのものに舞台が移っているという状況に変わったんだろうと思っております。
私は、今回のイラクへの自衛隊の派遣あるいは戦争そのものは、そもそもが開戦に当たって国連決議を経ていない、あるいは大義があいまいであった、つまり安保理の決議を当初得ていない、そうしたものや、米英による戦争の大義があいまいであったということ、そして、今回は特にアメリカの集団的自衛権の発動といったような観点からもアメリカの戦争だったというふうに私はとらえておりまして、そういうふうに踏まえた上では、この戦争自体には私は賛成できないという立場ではあります。
しかし、現実に今イラクの人々が、水の問題だけではなく、多くのことで苦しんでいる、復興を求めているという現実、そして自衛隊本隊も向こうで活動を始めているという現実を踏まえると、イラクの一日も早い平和を取り戻すこと、そして自衛隊の活動が無事に完遂されることなどを踏まえると、私としては、ここの質疑を通して、日本の、そういったイラクの平和という視点においても、コンストラクティブエンゲージメントといいますか、何か建設的な関与が幾ばくかでもできればというふうに考えるわけであります。
そこで、今回の質問を始めさせていただきますが、まず川口外務大臣にお聞きします。 川口外務大臣は、前回私が質問したとき、市の評議会の辞職の情報がありましたけれども、あのことについて、石破長官と、日にちなど、同じ時間に情報を入手したということについてお聞きしましたら、公電を自宅で読んだのが何日の何時だったかちょっと覚えていないというお話がありました。イラクに自衛隊が送られた段階で、多くの公電がイラク問題以外にも送られてくると思いますけれども、今でも公電は自宅にお持ち帰りになってからチェックしているんでしょうか。
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 | 川口国務大臣 | 時間があるときにできるだけ読むようにいたしております。 時間があるときというのは、いろいろな場、もちろん自宅であるというときもありますし、役所の中ということもございます。いろいろな場所で読んでおります。
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 | 岡 島 | 公電は、外務大臣は前回、機密事項とおっしゃいましたので、特に石破長官などもそう思うと思うんですけれども、国家機密を自宅に持ち帰るというのは、なるべくならしない方がいいんじゃないかということを一言申し上げたかったということであります。
石破長官にお聞きします。 前回、私は情報管理などについてお聞きしましたけれども、あの段階で、イラクの市評議会の辞職などについても、例えば、情報が上がってくるルートや時刻が違っていたということがありました。違っていたというのは、外務省の、外務大臣や石破長官に上がってくる時刻やルートが違っていた。そういう中では、現地での情報の共有化というものを進めることが、その情報の一元化があって初めて正しい判断が、小泉首相初め、石破長官初め、皆さんが判断を下すときに非常に大切な前提になるというお話をした。
ですから、情報の一元化という作業を進める上での情報の共有化、外務省の方や防衛庁の方やあるいは自衛隊の方の現地での情報の共有化、そういうシステムを構築すべきではないかと私が申し上げたときに、長官も同じような問題意識を持っていて、そういったことに取り組みたいというような趣旨のことをおっしゃったと私は認識しておりますけれども、この一カ月、そういった情報の共有化、システム化などについてどういうふうな対応、進展があったか、お聞かせください。
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 | 石破国務大臣 |
先ほど、公電の件につきまして御示唆をいただきました。これは、家へ持ち帰ってはいけないという決まりはどこにもございません。いかにしてきちんと管理をするかという問題でございまして、先生の御指摘も当然のことでございますので、当然、これは外務大臣も常日ごろそのことは留意なさっておられることでありますけれども、ただ、役所ですべてといいますと、二十四時間役所にいなきゃいかぬということに相なりまして、仮に自宅へ持ち帰らねばならない場合は、いかにして保秘をきちんとするかということについて、きちんとやってまいりたいと思っております。
それから、情報の共有体制でございますが、前回、いろいろと時間的に差があった、あるいは認識にそごがあった等々ございました。そういうような反省、教訓を踏まえまして、外務省と私どもで、どれだけ同じ時間にどれだけ同じ情報を共有するか。もちろん、同一人格ではございませんのでそれぞれ差はございますけれども、現地において、あるいは東京において、そして現場の人々、あるいは大臣同士、とにかく同じ時間に同じ情報を共有しようということを、ハードの面におきましてもソフトの面におきましても、この1月で本当に相当の改善が見られたというふうに私は判断をいたしております。
問題は、同じ情報を同じ時間に共有したとして、その分析、その認識をどのように共有するかということが情報の面においては極めて重要であるというふうに考えておりますが、同じ時間に同じ情報を共有する、そして、現場だけ共有していても仕方がないわけでありまして、各段階において時間的に余り内容に差がないように共有するという体制は相当に構築ができたというふうに私は考えております。
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 | 岡 島 |
それが本当に進んでいればすばらしいことだと私は思いますが、ハード面で進んだというのは、具体的に何か教えていただけることがありますでしょうか。
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 | 石破大臣 |
これは詳細申し上げることはできませんけれども、通信系につきましては相当に改善、進捗をいたしております。これは、衛星等々も使いまして相当に速い時間に正確なものが入るようになり、それを政府部内、特に私どもと外務省の間で共有するという問題意識のもとにそのことを進めておるということでございます。
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 | 岡 島 |
いずれにしても、そういった情報の管理、共有化ということが、今回のような、国際貢献とはいっても、武力といったものも含めて見詰めなければいけない事態においては、非常にファンダメンタルに重要なことだと思いますので、今後さらに、ぜひ進めていただきたいということをお願いしたいと思います。
それでは、きょうの質問をさらに詰めていきたいと思いますが、大きくは、治安情勢、もう一つは自衛隊の活動ということであります。 治安情勢ですけれども、イラク全土における治安情勢を川口大臣は今どのようにとらえておられますか。
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 | 川口大臣 |
現在も引き続いて言えることは、これは地域によって違いがあるということであります。 スンニ・トライアングル、これを中心といたしまして、連合軍やイラク警察等に対する攻撃、これは顕著であります。また、クルド人ですとかシーア派の巡礼に対する、いわゆるソフトターゲットに対する攻撃、これも自爆テロということがあるわけでございます。それから、米軍による掃討作戦というのが継続をしている、また、イラク人の治安要員の強化ということも行われていまして、20万人を超すイラク人が治安確保に従事をしているという状況でございます。 それで、3月の3日にブレマー行政官が、これは、2日にシーア派の聖地のカルバラそしてバグダッドで同時テロがございまして、その同時テロを受けまして、テロの多くは国外からもたらされていることがますます明らかになっており、国境警備が強化をされつつある、また、テロリストは民主化へ向けた動きを妨害しているが、時間との闘いで敗れつつあるということを言っているわけでございます。 サマワのあるムサンナ県ですが、これの治安につきましては、これも前から申し上げていますように、イラクの他の地域に比較をしますと全般的に安定をしている。その中で、この地域の治安維持を担当しているのはオランダ軍でありますけれども、そのオランダ軍も十分に警戒態勢をとっているということでございます。 引き続き、政府として、治安の状況については注視をしていきたいと考えています。
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 | 岡 島 |
そういった状況は私どもも把握していることのうちの一部ではありますけれども、三月の一日に、イラクのいわゆる基本法となるものが合意されて、調印は八日まで延びましたけれども、されました。 この基本法について、統治評議会、調印されましたものについての評価というか、川口大臣はどのようにお考えでしょうか。
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 | 川口大臣 |
これは、イラクの今後の原則として、共和制、連邦制、民主主義ということを言っているわけでして、民主的な政府、これの成立に向けて基本的な枠組みをつくることができたという意味で、我々としてはそれを評価し、歓迎しているわけでございます。 このほかに幾つかのことを決めておりまして、例えば、選挙による国民議会の選出ということもございます。(岡島「中身はいいです」)よろしいですか。 といったような民主的なプロセスを十分に含んだ形での基本的な枠組みができたというふうに思っています。
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 | 岡 島 |
しかし、民主的なプロセスということもおっしゃいましたけれども、統治評議会で合意されました。統治評議会というのは、たしか、シーア派の方が13名、スンニ派の方は5名入っていますけれども、いわゆるスンニ・トライアングル、一番反抗が激しいあの地区からの代表というのはいないわけですね。そういった中では、やはりさまざまに不満はくすぶってくるというふうに思われます。特に、イスラム教を立法の唯一の源というふうには決めなかった問題とか、クルド人が後々の憲法を拒否権をとれるような条項があるとかあります。
そういった中では、今後、シーア派からすれば、クルド人の方が憲法制定に拒否権を発動できるということに不満が残るでしょうし、あるいはスンニ派にすれば、結局シーア派主導じゃないかということで不満が出るでしょうし、そういった意味でのイラク基本法をめぐる動き、不満といったものが現地で出てくるというような可能性については、川口外務大臣はどのようにお考えでしょうか。
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 | 川口大臣 |
おっしゃったように、シーア派、スンニ派そしてクルドの人たちといった違うグループが一緒に議論をして、協議をして、そして合意に達したという難しい過程を経て署名に至ったわけです。 当然に、いろいろな立場が違っていたわけですから、妥協をする過程で、自分たちの思っている、この点が通らなかったということは残っていくということはもちろんあるだろうと思います。それはどのような会議であっても、立場の違う人が集まって協議をするということで合意に達するというときには、当然そういうことはあるわけです。 今後、先ほどちょっと別な委員の方に対して申しましたけれども、まだいろいろなことを決めていかなければいけないということが残るわけでして、その過程を、今到達した基本的な合意、これを大事にしながら、引き続き、幅広い合意を着実につくっていくという努力が行われるということが重要だと思っております。
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 | 岡 島 |
私は、基本法というのが出たことによって、合意された時点から、やはりイラクでの、宗教者としてのイスラム教徒、シーア派としてのイスラム教徒、スンニ派としてのイスラム教徒、さまざまな宗教的立場からの不満というのが今顕在化してきているという兆候がその後あらわれたんだろうと思っているわけです。 3月の2日のカルバラやバグダッド北西部の寺院での爆発、テロとも見られる爆弾テロ、180人以上の人が死んだとも言われています。そういった事態というのは、明らかに、単に米軍統治に反対する動きからのテロ行為とか、あるいはレジスタンス行為とか、そういったものとは質が違ってきているというふうに私は考えるわけです。
つまり、これまでの構図は米軍に対する反発という構図がさまざまな事件を引き起こしてきたという兆候が多かった。特に米軍の死者数というのは、去年の11月までが一番多かったですね。米軍が掃討作戦を始めてからは、ことしの1月、2月になってくると、イラクの民間人が亡くなる数がどんどんふえてきている。そして、あの日は、一日で百数十人、二百人とも超える人が亡くなった。 しかも、背景としては、宗教に対する米軍統治の姿勢がイラク基本法の中に見えてきた。そういった中では、今後そういう構図が、対米軍ということじゃなくて、宗教者同士の対立というものをあおることになるのではないかと懸念しているわけです。シーア派であり、スンニ派であり、あるいは民族、そういった内在する、最もイラクにおいて恐れられるのは、内戦状態が指摘されることです。
1月22日のアメリカのフィラデルフィアの新聞インクワイアラーには、アメリカのCIAの匿名の幹部が、イラクは内戦の可能性もあるというようなことも指摘していました。そのこと自体が問題視されるわけじゃありませんが、宗教的対立というものの構図が今後及ぼす影響といったものはすごく深刻だと思うんですが、石破長官、その点はどうお考えでしょうか。
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 | 石破大臣 |
私は、必ずしもこれがそういう、先生御指摘のシーア派対スンニ派の内戦に発展をするとは思っておりません。そういうふうに仕組みたい人はいるでしょう。 要は、先生が御指摘になりましたように、もう相手は米軍というようなハードターゲットではなくて、無辜の民へ向けられている。まさしく最も憎むべき形になっている。さらに加えて、それを宗教的対立かのごとく装おうとしている、そういうような色彩の方が、私は、個人的ですが、強いのではないかと思っております。 シーア派であれスンニ派であれ、とにかく無辜の民を殺すということは許されない、テロということは許されない、これは多くのコンセンサスだと思っております。私どもは、それがそういうような形にならないように最大限の努力もしていかねばならないし、それは可能なことだと考えております。
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 | 岡 島 |
無辜の民に対する攻撃が始まったと見るという視点も、一見正しいかもしれません。 ただ、3月2日の爆弾テロというのは、私は非常に大きな転換点だと思っているわけです。イラクに内在する宗教的対立あるいは民族的対立を含んだ、特にシーア派に対するスンニ派、そういった構図が顕著に対立構造にあらわれるきっかけを、だれがやったにせよ、生むきっかけになっていると思っています。
つまり、あの日は、イスラムの太陽暦1382年、正月です。正月の最終日です。その最終日に、参拝客が一番集まっている寺院や聖地で爆弾テロが行われた。これは日本に例えれば、正月の三が日、日本の大きな神社、明治神宮であれ伊勢神宮であれ、大きな神社、最も聖なる神社、神聖なる神社に爆弾テロが起きたと等しいようなことが起きたわけであります。
とすると、あれはシーア派の聖なる祭りです。単に、スンニであれシーアであれ、みんな一緒くたに一般の民が砲撃されてきたんだ、ソフトターゲットの時代になったんだという認識を一歩進めて、宗教的対立が、内在していたものが顕在化する要因があれをきっかけに起きたと私は見ているわけです。 それは、そういうふうにお考えになれないでしょうか。
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 | 石破大臣 |
これはだれがやったかわかりませんので、可能性としてはいろいろなことがあるんだろうと思っています。 おっしゃるとおりシーア派のお祭りであって、それはマホメットの正統な後継者はだれかというようなことでスンニ、シーア、そんな簡単な話ではございませんが、すごくせんじ詰めていっちゃいますとそんな話になってしまうわけです。我々としては、だからといって、それでは、イラクにおいて、一抜けた、二抜けたみたいな形になってしまったら一体どうなるんだと。 やはりイラクにおいてきちんとした産業をつくる、雇用の場をつくる、経済を復活させる、治安を安定させる、そのことがきちんと確立をするということはあわせて必要なことなんだろうと思っています。ですから、間違っても内戦とかいうことにならないように、私どもとしては、きちんとした経済の復興そしてまた治安の安定、そのために知恵と力を結集すべきときだと思っております。
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 | 岡 島 |
現実に今イラクでは、2月から3月にかけて、宗教を、特にシーア派といったものを、一つのターゲットであり、あるいは、シーア派が主体となって米英軍と交戦するというような事態が起きています。シーア派のイラク・イスラム革命最高評議会、この代表は統治評議会にも出ています。でも、その派閥の民兵組織が、5日に、サマワから東北東二百キロのアマラでイギリス軍と交戦して二名死亡するというようなことも起きています。 つまり、私が言いたいのは、明らかに、宗教的な不安定要素が治安情勢の悪化につながってきているという可能性が高いと僕は見ているわけであります。
その証拠はたくさんあります。サマワにおいてはどうなのかということを考えると、サマワでも、その3月2日の事態においては、四日にはすぐデモが起きました。これはオランダ軍の例の失業問題に続いて二回目のデモですね。そして、例のトラックの事件を入れれば三回目のデモになりますか、米軍が発砲した事件。それ以外にも、サマワでは、4日にデモが起き、同じ日には、TNT火薬が入ったペットボトルが警察に押収されたというようなことも起きました。そしてまた、迫撃砲が二発撃ち込まれたというようなことも、2月12日ですか、ありました。
さまざまにサマワの情勢にも、かつて、サマワに迫撃砲がばんばん撃ち込まれたり、火薬が見つかったり、デモが起きるなんてことは歴史的にも余りなかったところで、ことしに入って続いて三回起きた。そして、サマワの近くで、シーア派の、まさに自分たちの代表が統治評議会にいる、そういう勢力の民兵が銃撃戦を展開した。そういう事態は、明らかに宗教的要素による不安定要素が増していると私は思っているわけであります。 そういった意味において、単なるテロ警戒ではない、宗教に根差した国内の治安の不安定さが増しているという認識を私は長官も持つべきではないかと思っているわけです。それはいかがでしょうか。
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 | 石破大臣 |
もちろん私どもは、治安の状況、そしてまた、我々の活動の安全性の確保というものに最大限の配意をいたしております。 先生今御指摘のデモですが、これは私、現地から直接受けておる報告でございますけれども、オランダ軍の人が、デモがあるからちょっと見に来ないかというようなことを言ったんだそうですよ、我々の自衛隊の幹部クラスの人間に。そのデモが、今の運用局長の報告にもございましたが、いかに整然と行われているかということであります。 これは、我々国会の周りでも、あるいはかつてもデモというものはありました。でも、デモができるようになったということは、自分の意見が表明できるようになったという、それは民主的なプロセスとして進展があったというのはどうも本当らしいんですね。私も先生御懸念のようなことは思ったのですが、デモというのは、本当に自分の意見が言えるようになった。 他方、うれしいことがあったといっては銃を撃つというところですから、そこで不測の事態がないとは言えない。やはり私どもは、安全の配慮には万全を期さねばならないと思っております。 しかし、宗教的なことにも私ども万全の注意を払い、シーアがよくてスンニが悪いとか、そんなお話ではなくて、イスラムというものにとにかくきちんとした敬意を払いましょう、宗教というものに敬意を払いましょう。そしてその上でなお、これから暑くなります、水が欲しい、学校に行きたい、病院に行きたい、そういうニーズは依然としてあるわけですから、私どもはきちんと与えられたことを果たしていきたい。 先生御指摘のことには、今後ともきちんと配慮をしてまいりたいと思います。
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 | 岡 島 |
そこで、今、給水活動などに配慮していきたいとお話に出ました。まさに自衛隊の仕事ですが、今回の自衛隊の派遣の目的というものを考えたときに、私はどうしても聞いておきたいことがあるのです。
2月25日、クウェートの米軍基地、ウダリ演習場、自衛隊の主力部隊が実弾射撃訓練をしたということがあります。これは何のために射撃訓練をしたんでしょうか。そして、なぜそれをマスコミに公開したんでしょうか。
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 | 石破大臣 |
これは何のために実弾訓練をしたかと言われれば、訓練のためにしたとしか申し上げようがないわけでありまして、これはやはり、実弾を撃つのと撃たないのとでは違う。そしてまた、我々の日本国内で使うのと全く違う自然環境の中で、日本でももちろん実弾は撃っております。今回、相当数の実弾を撃っております。しかしながら、気候も全く違う状況のもとで本当にそれがきちんと行えるかどうかということを検証するために訓練を行ったものであります。
そして、なぜ公開をしたかということは、それは、私どもが、法十七条によってしか武器は使わない、当然のことでございます。しかしながら、それをこのようにしてきちんと、身を守るために、いつも申し上げておりますように、権限、そしてまた持っておる装備、そしてそれを使いこなせる能力でございます、それがきちんと行えているかどうか、それは自衛官の安全確保のためにも、国民の皆様方に安心をしていただくためにも、不安を持たせないためにも、あるいはあらぬ思いを持たれないためにも、私はやるべきことであったと思っております。
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 | 岡 島 |
今回の自衛隊の派遣の目的は、私は、長官の口から、お言葉から、発言から何度かお聞きしています。 人道復興支援が目的であると。武器の使用というのは、防衛のための最小限、限りなくないことに近く、あり得るときに備えておくというような意識だと思っております。
つまり、自衛隊は、今回、佐藤隊長が、先遣隊入って以降も、また番匠一佐が入って以降も、水が一番困っていることだということは、報道や報告からも出ています。自衛隊の本来の目的は人道復興支援であり、いざ夏を前にすると、給水活動、イラクで求められているのはそれだと。自衛隊が行く目的を考えたときに、まずクウェートで自衛隊が示すべきは、自衛隊はイラクに入ったらこれだけの浄水装置、例えば、最初に二セット持っていったわけです、これから七セット持っていくにしても、最初に持っていった浄水装置であれ、給水活動に用いる給水車であれ、自衛隊ができる人道復興支援というのはこういうものだというそのデモンストレーションこそまずして、世界や日本やあるいはイラクの人々に、マスコミを通じて、自衛隊の本義はこれですと、それを示した上で、最小限、何かあったときにはこれもあるというならまだわかる。
しかし、七千七百発もの実弾を撃っておいて、本義である給水活動などについては一切公開もデモンストレーションもしなかった。これは……(「やっているよ、やっているよ」と呼ぶ者あり)違います、クウェートでやっていなかった。やっていなかったということは、私は、全く本義を忘れた行動だと思いますが、いかがでしょうか。
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 | 石破大臣 |
そういうお考えも、なるほどそういうお考えとしてあるかな、こう思いますが、しかし、先生ごらんになったことと思いますけれども、イラクにおいて水が求められていること、そして、イラク・サマワの人たちは、自衛隊が戦争をしに来るなんてだれも思っていません。そして、自衛隊に給水の能力があるということもみんな知っています。ですから、あえてイラクの国民、特にサマワの方々相手に、自衛隊がそういうような、クウェートにおいて、こういうような浄水能力があるんだ、給水能力があるんだというようなプレゼンテーションをする必要があったとは、私は判断しておりません。 また、今回、先生もごらんになったことと思いますが、広報用のビデオを内閣府そしてまた私ども防衛庁でつくりました。 その中において、本当に我々が何をしに来たのかということを、簡潔に、ビジュアルに示しております。それはアルジャジーラを使って放映をするようにいたしております。 要は、日本国内の皆様方に対しては、きちんとした自衛隊の活動、そして同時に、何をしに行くの、自衛隊の安全は大丈夫なのということをきちんとわかっていただく、そしてイラクの国内の方々に向けては、それと同時に、我々が何ができるかということ、私は、その目的は、今のところはきちんと成就をされていると思っております。 先生の御指摘は御指摘として承りますが、私は、クウェートにおきましてそのようなプレゼンテーションをしなかったことが、イラクの方々に誤解を与えたとか、自衛隊が何をしに来たんだということで不安を与えたとか、決してそのようには思っておらないところであります。
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 | 岡 島 |
しかし、さっき長官がおっしゃったんですが、自衛隊が持っていった装備が違う環境で本当に使えるのかということを確認しなければいけなかった。自衛隊が持っていった装備で最も必要な装備というのは、水の浄化装置であったり給水活動に資するものであったり、それがなければ、幾ら銃があっても復興支援活動だけはできないわけです。そういったものの再確認は、違った環境でする、危険なところを予想する前に、暑い、気候の全く違うクウェートでする、そういったことに配慮することは、私は、自衛隊の目的にかなった行動だと思うわけです。そういったところに、ねらいの目的の何があるのかということがあいまいになるというふうに感じるわけであります。
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 | 石破大臣 |
それは御指摘として承りますが、ただ、私ども、やはり抑止力というものは必要なんだろうと思いますね。自衛隊はきちんとした武器を使うのだということはきちんと見せなければいけない。そしてまた、それが何の目的に使われるなどということも見せなければいけない、それは十七条ということ。そして、浄水セットにつきましては、今回でなくても、今までもそういうような厳しい状況のもとで使ったわけでありまして、そのことの性能につきましては、私ども、今回あえてやらなくても十分な確認はできておると思っております。
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 | 岡 島 |
これは、もう時間ですから次回に譲りますけれども、私は浄水セットのこともいろいろ知っていますけれども、今回、それを民間人主導にしているという可能性も残されています。使ったことのない機械を初めて使っているかもしれません。
さまざまに問題はありますけれども、いずれにしても、自衛隊は、銃を持った軍隊であるけれども、それだけではない、やはり市民と、特にあの地域ではNGOが、フランスなんかは銃も武器も持たずに給水活動をしているわけです、そういった人たちとの連携を公開する、実施訓練する。そういったことにおいて、日本の自衛隊が、単なる軍隊とは違う、市民の目線にある日本の自衛隊ということを証明することにつながると私は思うことをお話しして、質問を終わります。 以上です。
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